万葉集南限の地、黒之瀬戸へ

鹿児島にも万葉集ゆかりの地があるということで、阿久根市と長島町の堺にある黒之瀬戸へ歌碑を見に行ってきました。

歌碑は「うずしおパーク」の中にあります。

黒之瀬戸大橋。

黒之瀬戸海峡は渦潮が見られ、特に春分・秋分の大潮時は急潮が発生するそうです。

以前旅行した、カンボジアのアンコールワットも春分・秋分の日だけに見える景色があり、自然の力を感じると同時に、昔の人は太陽と一緒に生活していたことを思わせてくれます。

大伴旅人

帥大伴卿、吉野の離宮を遥かに思ひて作る歌

隼人(はやひと)の瀬戸の巌(いはほ)も
鮎走る吉野の滝になほしかずけり (巻6-960)

大伴旅人(おおともの たびと)は、万葉集の編集の最終段階に深く関わっていたとされる大伴家持の父です。

長田王

 

隼人の薩摩の瀬戸を雲居なす
遠くも我は今日見つるかも (巻3-248)

 

二首とも、遠い故郷を懐かしんで読んだ歌のように感じます。

大伴旅人は酒好きとしても有名ですから、きっと鹿児島の焼酎も満喫したのではないかな、そんなことを想像してしまいます。

黒之瀬戸は、万葉集の南限の地となります。

万葉集は全国各地で読まれており、地元鹿児島でもこうして万葉の世界に触れることができてうれしく思います。

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