喜んでもらうこと

私が演奏をするときに心がけていることのひとつが、
「喜んでもらうこと」。

演奏を聴いている間だけでも日常を忘れ、楽しんで帰ってもらえるステージを作ることを目標としています。
2017年6月に奈良県明日香村にある犬養万葉記念館で開催された「万葉うたびとコンサート」。プログラムを考えていたところ、曲紹介のトークを入れると持ち時間を超えてしまうことになりました。

トークを削るか曲を削るか。

結論から言うと、私は曲を削りました。
「反歌」と呼ばれる、長歌の後に添えられている短歌の部分を削ったのです。
会場は万葉の歌音楽祭を企画している「犬養万葉記念館」。さらにその曲は大賞受賞曲。
通常であれば、フル演奏すべき曲。

さて、どうするか。

やはり、
「喜んでもらうこと」
が私の判断基準となりました。

私がお客さんの立場のとき演奏会に行ってうれしいことは、作曲者自ら曲に込められた想いやその背景、制作秘話などを聞けることです。
ある意味、曲はCDでも聞けます。
でも作曲者の話はなかなか聞くことは出来ませんし、その話を聞くとまた曲について理解が深まり、聞き手はいろいろイメージしながら聞くことが出来ます。
文学的な視点からは、「和歌を尊重していない」と批判されるかもしれません。しかし、私はエンターテイメントを選びました。

これが正しいかどうかは別として、演奏をする上で、お客さんに喜んでもらうことは私にとって大切にしていることなのです。

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