浴室から平和を願って。アレッポの石鹸

在籍している、放送大学で高橋和夫教授の『パレスチナ問題』の講義を受講しました。

私は今まで中東に関して、いつも紛争をしている、というような、ぼんやりとしたイメージしか持っておりませんでしたが、この講義を受講し、どのような歴史的背景があり、それぞれの国がどのような主張があるのかを理解できるようになりました。

試験勉強中に偶然、アレッポの石鹸というものを見つけ、購入してみました。

~ アレッポとは ~
アレッポはシリア北部、トルコとの国境に近い商業都市で昔から交易で栄えた都市であり、アレッポ近郊には農業地帯が広がり代表的な農産物にオリーブがある事から、この地域の特産品でもある石鹸の原料にもなっています。~ アレッポの石鹸とは ~
アレッポは石鹸発祥の地と言われています。
オリーブの産地であることからオリーブオイルの生産量も多く、石鹸の原料が豊富にあり、交易品としての需要も高く、紛争が起こる前は約200軒のアレッポの石鹸工場が存在していました。
交易の要所であったことから、この地域の石鹸がアレッポからの贈り物、お土産として近隣諸国だけでなくヨーロッパにも広まっていきました。

アラビア語では「サボーン ハラブ」、英語では「Aleppo Soap」、フランス語では「Savon de L’Alep」と言われ、アレッポの石けんはこうして世界に知られるようになりました。
また、石鹸の製法も同時に広まりました。「サボン ド マルセイユ」の製法はアレッポの石鹸が原点とも言われています。

 

争いのない、平和な世界を願うことは誰もが思うことでしょう。

しかし、なぜ紛争が起こっているのかを理解すると、その国の正義があるのも事実。

一概に現状を否定することは簡単には言えません。問題の深さを感じます。

私は、アレッポのためになるのであれば、という気持ちでこの石鹸を購入し、使用しています。

お風呂に入るたびにアレッポのことを思い出し、遠くの国の出来事が、ぐっと身近に感じられます。

学ぶことは平和につながる、とつくづく考えさせられます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!